子育てライフハック!「才能を引き出すエレメント」自分らしくいられる仲間を探すのだ。


才能を引き出すエレメントの法則 」を読んでいる中で、人生における仲間の影響について考えさせられました。

ちょっと長いけど恐ろしいほど共感したので共有も含めて考えたことを書きます。



「仲間」の影響

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以下、本よりそのまま引用。

発達心理学者のジュディス・リッチ・ハリスの調査より、 
人間の発達には個人の気質、両親、仲間という3つの力が関わっている。そして、仲間からの影響は両親からの影響よりはるかに強い。
「子どもたちが仲間同士でつくる世界は彼らの行動様式を決定し、生まれもった性格まで変えてしまうため、子どもたちの将来の人間像にまで大きく影響する。」
子どもたちはグループの行動様式に同化して行動し、態度や話し方、着る物のスタイルからアクセサリーまで真似ようとする。
「ほとんどの子どもが、これを無意識のうちに自分から進んで行っている。彼らは仲間と同じになろうとし、もしおかしな考えの者がいると、メンバーと異なる行動をとれば罰を受けることをほかの仲間が警告する.....出るクイは打たれるというわけだ。」


これって意識してみると恐ろしいことですよね。グループにいるために、無意識のうちに「自分で自分を殺してしまっている」ということ。
でも子どもの頃とか振り返ってみると、自分もグループにいるためにグループの意見を自分の意見にしていた気がします。グループの考えは自分の考えだった...


そして、その子どものころの経験を引きずっているのか、大人になってもグループにおける個人の思考って変わらない気がします。




集団の思考

以下も本から引用。

心理学者のソロモン・アッシュの実験より、(抜粋して簡単に書きます)
学生を8,9人のグループに分け、その中の1人が被験者。被験者が最後に答えるような順番にして、他の全員にはわざと質問の答えを間違えるように伝えておく。
明らかにみんなの答えが間違いだとわかっているのに、被験者は自分が見た通りの答えではなく、グループ全員の答えと同じように答えた。この実験の多くでこれと同じ結果になったという。


実験のあとの面接で、ほとんどの被験者が、そのことをグループ全体から指摘されたくなかったがゆえに、答えは誤りだと知りながら本当のことを言わなかったことが確かめられたそうです。


アッシュはこう指摘しています。
「我々の社会では、周囲に合わせる傾向が非常に強くみられる。相応の知性を持つ善意ある若者が、すすんで白を黒と言ってはばからない。これは大きな問題である。このことは、現在の教育法および行動の基準を左右する価値観について、さまざまな問題を提起するものだ。」と

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媚びない人生 (ジョン・キム著)との共通点

媚びない人生 にはこう書かれています。

自分を失わせ、社会性を持たせることは、実は不安を消し去ることでもある。
社会性の中で自分を失わせていくことは、周りの流れに乗ることであり、ある意味楽なことであるのだ。そしてそもそも子ども時代の自分というのは、弱い。流れに乗っていれば、弱い自分に向き合わなくて済む。

以前、本を読んだときにも書きましたが
(→#媚びない人生(@kimkeio)を読んで「自分らしさ」を取り戻すのだ。)
自分を見つめ、本来の自分を取り戻す意識を常に持つ。「自分らしさ」を取り戻すことが、これからの人生をよりよくしていくのだと、この本は気づかせてくれました。

2つの本で共通して言っているのは、「自分を失う」ことで「人生を失う」危険があるということだと思います。





子どもの成長への関わり方を考える

もう一度才能を引き出すエレメントの法則に戻ります。
以下も本書から引用させて頂きました。

グループのルールを破れば追放されるので、子どもたちは仲間とのつながりを保つために、内に秘めた真の情熱を否定しようとする。
たとえば、学校で物理の授業に興味があっても、グループでかっこわるいと決まれば興味がないふりをし、放課後に本心では料理の基本ソースを習いたいところを、仲間とのバスケットボールに付き合っている。また、本当はヒップホップをやりたいのに一緒にいる仲間が見下しているので本心を隠している。
この場合、エレメントに出会えるかどうかはそのグループから抜け出せるかどうかにかかっている。  
(エレメントって?は→自分の可能性を信じるために。まずは偏見という「牢獄」のカギを見つけよう。をご参照。)



一番最初の引用の通り、親の影響よりも仲間からの影響の方がはるかに強いと私も思います。
じゃあ、これからどう子どもと関わっていくか?


親が子どもに関われる領域は少ない。
おそらく経験環境自信を与えることだけしかできない。
そしたら、その3つをすべて満たすことにチャレンジしたい。


経験
たくさんの経験を一緒にする。世界は広いんだ!ということを感じてもらいたい。
環境
多様性を受け入れられる仲間のいる場所を一緒に探す。そこに向かうように導く。
自信
自分らしくいることに自信を持てるように。子どもの考えや好きなことを認める。


こんなことに気をつけながら子どもと関わっていきたいと思います。







仲間は素晴らしい。自分らしくいられる仲間を見つけよう。

仲間の影響は良くも悪くも大きい。そして仲間の素晴らしさは絶対にあります。
世の中にはひとりではできないことばかり。でも仲間がいれば困難なことも乗り越えられます。仲間が1つになる瞬間のエネルギーはすごいし、何とも言えない喜びや感動になります。私は高校サッカー部でそれを味わったことがあります。

でも、これまで書いてきたように、自分らしく生きるためには仲間から離れる強さも時には必要だと思います。


今まで漠然とそうあったらいいなと思っていましたが、
自分らしくいられる仲間を探すことこそ、生きていく上で一番大切なのかもしれないな、とここまで考えてきて思いました。

でもそれもこれも、まずは「自分らしさ」を理解し、手に入れることから。



私は32年間生きてきてやっと、自分が良かれと思って身に付けてきた馴れ合いの協調性が、自分の人生の足かせになっていたのかもしれないことに気づきました。
自らの経験は子育てや教育に活かす。これも親の役目ですね!


長くなりましたが、私にとって今後の考え方を整理できた良い記事になりました。





2つの本は、子育てや教育について考えさせ、それらを通じて自分を見つめ直すために素晴らしいアドバイスをくれます。読むたびに発見がある。
今の私のバイブルです。

機会があれば是非読んでみてください。


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