ケン・ロビンソン著「才能を引き出すエレメントの法則」を読んで個性の大切さを考える。


この本では、現在の教育についての問題を指摘しています。




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現在の教育制度が、遠い過去に国々が利益追求のために必要としてきた産業主義をイメージして作られている(本書より引用)


これが、子どもたちを画一的で統一化された「箱」の中に押し込め、大学受験を勝ち抜くことがある意味最終ゴールのような教育に集約していくのでしょう。



それでも私が学生だった頃は、「大卒」という肩書きに少しは価値があったと思います。
そのおかげで、私はあの頃そんなに苦労せず就職することができました。


ところが現在、世界は刻一刻と変化し、一昔前に必要とされていた産業主義をイメージして作られた脳みそは、どんどんとその価値を減少させています。

もう国や社会が決めた「勉強」だけできる人間では生き残っていけない世界。
これからの時代を生きていく私や子どもたちはどうすべきなのか?



そのヒントがこの本には書いてあります。
それが「エレメント」を発見することなのです。



エレメントを発見することが人生を豊かにする

自分にとって最善の場所を見極め、「自分のやりたいことと自分の得意なことが合致する場所」を本書では「エレメント」と呼んでいます。



私たちは、ひとりひとりが異なる才能と情熱を持っていて、その能力を想像以上に開花させる可能性がある


自分の子どもを育てながら、漠然と思っていたことがストレートな言葉で表現されていたことは、衝撃的な出会いと言っていいものでした。


「そんなの知ってるよ。そう思ってたよ。」ではなく、
「ああ、そうか!そうだよな!個性の力を信じていいんだ!」と。




この本を読んで、「エレメント」を見つけることが、これからの人生を豊かに生きるために絶対必要なことだな!と、心底思いました。







エレメントの探し方

これも親や学校の教育の問題だと思いますが、人は成長するにつれ、「自分らしさ」つまり「個性」を失っていきます。
これは平均的で画一的な人間を好む、これまで必要としてきた産業主義のイメージによるところが大きいのだと思います。
そんな社会でうまく生きていくために、傷つかずに生きていくために、人は周りに合わせて「自分らしさ」失っていく。


このことは、
ジョン・キムさん著「媚びない人生」を読んで、自分らしさを取り戻すのだ。
子育てライフハック!「才能を引き出すエレメント」自分らしくいられる仲間を探すのだ。
でも触れました。


知らず知らずの内に、社会で生きる多くの人達は「本来の自分」を少しずつ失っていっています。
今、人生をかけて本当にやりたいことは何か?という問いにすぐに答えられる人は少ない気がします。


そうなってしまうと、「エレメントが大事!」なんて言われても、エレメントをどういう風に探せばいいのかが分からない。




本書ではこう問いかけています。



もし自分で決められるとすれば、生活費の心配や他人の思惑を気にせずにすむなら、自分がもっとも夢中になれることは何であるか?


今、人生に悩む人達は、これまでの人生で良くも悪くも、意識できるものもあれば無意識的にも、いくつかの「しがらみ」を持っていると思います。
先ほどの「本来の自分」を失う、ということもある意味しがらみでしょう。


そんな中で、自らの状況や能力に勝手に制限を作ってしまい「できない」としてしまうのではなく、一回この問いに真剣に向き合うことが、エレメント探しのための重要な一歩だと私は思います。



本書は、子どもの将来を考える親にとっての参考書です。
そして、今後の教育についてだけではなく、自分の人生についても考えさせられます。



とにもかくにも、子どもを導くためにはまず自らがエレメントを発見することですね。


大切なことを教えられました。
これからも「媚びない人生」と合わせて、何度も読み返して自分の中に馴染ませたいと思える本でした。

感謝!




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