「まやかしの世界」に生きているという自覚



先日、私が勝手に師匠だと思い込んでいる人とメールをする機会があった。

その人は経営のプロで頭の回転が異常に早く、話を聞くだけでどこか遠くへ旅行しているような錯覚さえ覚えてしまうほど、引き込まれてしまう話術を持っている。尊敬する人、この人みたいになりたいと思える人である。

以下の記事を読み、
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「速く動くことでより多くのものを作り、速く学べます。しかし多くの企業は大きくなると、速度低下による機会損失よりも失敗をより恐れ、スピードを落としてしまいます。私たちは『速く動いて失敗せよ』と言っています」
フェイスブックの若きCEO(最高経営責任者)、マーク・ザッカーバーグは、上場に向けた申請書の中で「ハッカーウェイ」と呼ぶ同社の文化をこう説明した(参考記事)。 
(IT pro 記事より抜粋 原文http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20120406/304744/ )
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彼が会社経営で実行していることがこれに近いと感じ、「小さく賭けて、素早い失敗、素早い学習を繰り返す」ことで変化の大きい時代に対応していくという思いがあったのかを無性に確認したくなってしまい、失礼を承知の上でメールした。
そしたらなんと!嬉しいことに返信があったのだ。


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メール有難う。
まあ、物事と言うのは絶対的なものではなく相対的なものだからね。表から見る 見方の裏には必ず反対の見方があるから。
こうした経営論みたいなものもそう考えて一つの事例として理解しないとね 。変化の激しい時代への対応には、こうして常にセンサーを張り素早くフィード バックサイクルを回しながら出力誤差を極小にして進む、と言うやり方がありますが、これは常に右往左往する無駄なエネルギー消費の多いやり方とも言えます。これに対して、自分の方向性を熟慮して決めたら周囲状況の変化には極力踊らされず、エネルギー消費を少なくして進む、と言うやり方があります。
前者は波を見る、後者はうねりを見る、と言えるかもしれません。
或いは前者はどうなるかを考える、後者はどうするかを考える、と言うことかもしれません。
又、前者は極めて米国人的な思考、後者は欧州人的な思考と言えるかもしれません。
どちらが正しいと言う事ではないよ。
ただ、何も考えずに取り敢えずやってみて右往左往するのも考え物だし、方向性を見定めるために熟慮に熟慮を重ね、議論を重ねることも大事だよね。
勿論、何時までも無駄に考えているだけで何もやらないと言うのは最悪だけど。
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尊敬している人の言葉には重みがある。頂いた言葉を何度も何度も読み返して、自分のモノにしようと必死に努力する。そんな人に巡り会えて幸せだな、と思うし、多くの「尊敬する人」と巡り会うことが人生や思考を良い方向に向かわせるための最良の手段だと思う。

私なりにここから考えて繋がった思考は、「安定することとは?」

物事を俯瞰して考えることができると目的を達成するための様々な手段/方法が見えてくる。その中から最善と思える選択をするに至る思考も時代/文化/歴史に大きく影響する。
(「歴史を勉強した方が良い」と色々な人が言っているけど、師匠のおかげで物事を考えるのに歴史観が有ると無いでは思考の深さがまるで変わってくるということが何となく分かった。歴史を勉強する重要性はジム・ロジャーズという方も著書の中で書いているようです)
参考までに→
佐藤 茜 (@AkaneSato)
2012/05/06 23:55:52  from Hatena
さすが冒険投資家。 / “K's branding: (読書メモ)『人生と投資で成功するために娘に贈る12の言葉』” htn.to/SFSkpR

目の前の物事を分析した結果をすべてを並べた上で、「じゃあどうするのか?」
時に熟慮し、時に素早く行動する。常に前に進みながら。
「合理的」と「直感的」を自分流に織り交ぜながら。
目の前の状況に合わせてその瞬間の最善と思う力の使い方をすること。
常に力を変化させること。でもそれが安定するってことなんじゃないか?

何となく「勝ち負けのない綱引き」を連想した。

何本もの綱を自分が中心で持っていてそれぞれ掛かっている力が違う。時たま周りの変化に合わせて急に強くなったり、弱くなったり。でも中心にいる「自分」が転ばずに立っているためには、その周りの変化をできるだけ早く感じ取って綱を引っ張る力を常に変化させてやる必要があるんだろう。
変化の多いこの時代、同じところにいることや考え方を変えないことが安定ではなく、常にアンテナを張り巡らせどう変化すべきかを考えて常に行動することが安定ではないかと。

いま私は安定した日常が簡単になくなってしまう「まやかしの世界」に生きている。
明日何があるか分からない人生だからこそ、後悔しないように。
「後で、いつか」ではなく「いますぐに!」

ここに繋がった。言い訳せずに、やりたいことはすぐやろう。
とりあえず自国の歴史を勉強しよう。
師匠に感謝。

byおおのあきよし@HagemaruA


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